心に響く言葉
それ言っちゃあおしまいよ、それは言っちゃいけない、といった不文律が世の中には多すぎる。「不文律だ」ってわかっている人はよい。それは建前でしょ、本音はちがうでしょ、ってわかる人はよい。出版される本のほとんどに中身がない、テレビ番組のほとんどがジャンクってことを自分で判断できる人はよい。でもそんな人は案外少ないらしい。堀江さんによれば。世間の多くの人は文章が読めないらしい。しょーもない本、くだらないテレビ、価値の低い動画を(言葉遣いわるくて失礼)、ありがたがって消費し、「そうなんだー」と思って真似をする人が多いらしい。「○○すればやせる」「○○すれば幸せになれる」「○○すれば稼げる」系が本当に多くてウンザリする。これを本当に信じて発信しているか、みんなこれを本当だと思っているのか、そんなに真似する人が多いのか。
いや、多いんだろう。たった一つのテレビ番組で納豆が、トイレットペーパーが、オートミールが、スーパーから消えるんだから。
そんな中、心に響く本当の言葉って貴重だ。堀江貴文さんの発信する情報は本当に価値が高くて、最近毎日聞いている。堀江さんは学校が嫌いらしい。講演が嫌いらしい。が、スピーチは抜群にうまいと思う。私は塾講師出身だが、どんな塾講師よりも堀江さんの話はうまい。塾講師は早口、いいよどみが多くて案外聞き取りにくい。堀江さんはうますぎる。そしてスキルとしてのうまさにくわえ、中身も豊富。こういう人の話をみんなに聞いてほしい。
このスピーチの中で、堀江さんがconnecting dotsというスティーブ・ジョブズの言葉を引用しているので、ついでにジョブズの有名な演説も聞いてみた。泣いた。
最後のほうの、death is very likely the single best invention of life. It's life's change agentというセリフで涙が出てしまった。「死が人生で唯一の最高の発明だと思われる。死は変革をもたらす力になる」といった意味だろう。life's change agentという表現が、経営者らしい言葉でおもしろいと思った。死が変革をもたらすって。そうだね。ジョブズも言っているが、今日が人生最後の日。あなた本当にそんなことしてていいの? 以下は自分へ言いたいことだが、どうやったら痩せるとか、部屋のインテリアをどうするとか、子供が反抗するとか、そんなの考えている場合? 違う。
こういう心に響く言葉を発信できる人になりたい。そのためには、まさに堀江さんがいう、「今を生きろ」なんだな。