学ぶことが人生

勉強が大好き。40過ぎても勉強。語学、読書、仕事等を通した勉強の記録。

荘子に学ぶ「束縛されない生き方」

中国の思想家・荘子の文章に「尾を塗中に曳く」というものがあります。楚の国の王が、荘子が優秀だというのを聞いて、荘子を政治に登用したいと使者を送ってきた。それを荘子は断るのだが、その理由が「(自分を亀にたとえて)死んで廟堂にうやうやしく安置されるよりも、生きて泥の中に尾を引きたいから」というもの。どれだけ尊ばれ、大切にされたとしても、政界では自由がなく死ぬも同然だと考えていたのか。賤しい立場でも自分の意志で生きたいということらしい。

荘子には「混沌」という文章もあって、たとえ話なのだが3人の登場人物のうち、1人「混沌」だけ目や口といった穴がない。あとの2人には穴があるので、純粋な親切心から、「混沌」にも目や口などの穴を空けてしまった。「混沌」は7日たって死んでしまった。自然の摂理に逆らったため死ぬことになった。自分の生き方・在り方を貫きたいという点では、2つの文章は共通しているように思う。

私もどちらかといえば「尾を塗中に曳く」派である。年収1000万の大企業に勤め、賛同できない上司に振り回されながら働くか、年収500万でフリーランスかであれば後者。金と名誉にあまり執着がない。もちろん多く稼ぎたいという欲はあるが、ある程度の暮らしさえできたら、人より多く稼ごうという意志はあまり強くない。昔から「自由」が大事だった。大企業は束縛が多い気がする。

世の中のルールって私にとっては納得できないことが多い。マスメディアはくだらなすぎる。何でも前にならえ式に皆と同じことをするのが理解できない。同調圧力が嫌だ。こういういろいろなことが「嫌」な人間は組織には向かない。皆さんは名誉派ですか。自由派ですか。